小さなお子さんが片付けを嫌がる時期に、どのように接すれば良いのか悩む親御さんは多いと思います。特にイヤイヤ期は、親が何を言っても「イヤ!」と拒否されるシーンが多いはず。しかし、いくつかの工夫をすることで、子どもが楽しく片付けを始めるきっかけを作ることはできます。このガイドでは、そんな困りごとを解決する具体的な方法をご紹介します。
片付けを嫌がる子どもに見られる特徴
片付けを嫌がるお子さんが「なぜ嫌がっているのか?」理由を探ってみましょう。
- 遊びに夢中になる
子どもは遊びに熱中しやすく、楽しいことに集中していると片付けるという意識が薄れます。「後で片付けよう」と言われても、少し先の未来を考えたり、やるべきことを覚えておくというのは難しく、結果的に遊びに満足した後はフラッと別のことを始めてしまうという事態になりがちです。
- 片付けの意味が曖昧
「片付けなさい」と言われても、子どもは具体的に何をどうすればいいのか分からないことが多いです。おもちゃをどこにしまうのか、絵本をどう整えるのか具体的な指示が必要です。
- 親の指示に反発したい
イヤイヤ期の子どもは、とにかく大人から言われることに対しては「イヤ」と拒否しがちです。とりあえず反抗することで、自分の意志を表現したいのです。
子どもが片付けを楽しむための7つのヒント
とはいえ、できることなら子どもに片付けを楽しく感じてもらい、自主的に取り組んでほしいもの。ここでは、実践しやすい7つのヒントをご紹介します。
- 親が模範を示す
片付けの意味を理解するには時間がかかります。まずは「物を箱に入れる」という動作を親が見せて、簡単なステップから始めてみましょう。「このおもちゃはここに入れよう」「絵本はこの棚に戻そう」と具体的に行動を示すと、子どもも学びやすくなります。
- 片付けを遊び化する
片付けを楽しい遊びの一環として取り入れてみましょう。おもちゃを箱に入れることをゲームにしたり、時間制限を設けたりすると、子どもは喜んで参加してくれるでしょう。
- 子どもができる範囲で手伝う
片付けの量が多すぎると、どこから始めればいいのかわからなくなります。親が手伝いつつ、子どもに具体的な役割を与えることで、片付けがしやすくなります。
- 片付けボックスを工夫する
おもちゃの片付け場所を分かりやすくするために、ボックスにラベルやシールを貼るなどの工夫をしましょう。どこに何を片付ければいいのか一目でわかるようにすると、子どもも楽しんで片付けをします。
- 片付け場所とルールを一緒に決める
言葉のコミュニケーションができるようになったら、片付けの場所やルールを子どもと相談して決めましょう。「自分の意見が反映される」という経験は、子どもにとって大きな自尊心に繋がります。決めたルールは見える形で記録し、家族にも共有できると良いですね。
- 片付けのタイミングを決める
片付けの時間を決めて習慣にすると、子どもは自然と片付けを行うようになります。例えば、お風呂の前や食事の前など生活の中で区切りの良いタイミングを選びましょう。
- 片付けたら褒める
片付けが終わったら「すごいね!」と褒めてあげましょう。褒められることで、子どもは次回も頑張ろうという気持ちになります。
片付けを促すさらに具体的な方法
具体的にどのような方法で子どもに片付けを促せばよいのか、さらに詳しく見ていきましょう。
- 絵本(ストーリーテリング)の活用
片付けをテーマにした絵本を使って、片付けの大切さを伝えるのも良い方法です。物語の中で片付けをするキャラクターを紹介し、そのキャラクターのように片付けをしてみようと促すと、楽しく学べます。おもちゃを大切に扱うというテーマであれば、ディズニーのトイ・ストーリーシリーズが、おもちゃの感情(?)に共感しやすくおすすめです。
- 音楽の利用
片付けの時間に楽しい音楽を流すと、子どもはリズムに乗って楽しく片付けられます。片付けの歌を作って、一緒に歌いながら行うのも効果的です。
- タイマーの使用
タイマーをセットして「この時間内に片付けできるかな?」とチャレンジさせると、ゲーム感覚で片付けが進みます。タイマーが鳴るまでに終わるとご褒美を用意すると、さらにやる気が出ます。
- 視覚的なルールの提示
片付けルールを絵や写真で示すことで、「何をすればよいのか」がわかりやすくなります。「おもちゃの場所」と書かれたカードを使ったり、片付け手順をイラストで示したりすると良いですね。
- 片付けを生活の一部にする
片付けを特別な行為ではなく、日常の一部として取り入れることで、自然と片付けをするようになります。例えば、お風呂や食事の前に片付けるといった習慣を作ると良いですね。
片付けを楽しい体験にするために
片付けを退屈な作業に感じさせない工夫が大切です。親子で楽しみながら行うことを心がけましょう。
- 競争を遊びにする
兄弟や友達と片付けを競うことで、競争心から楽しみながら片付けを進められます。「誰が一番早く片付けられるかな?」と声をかけると、意欲的に取り組むことができます。
- ご褒美システムの導入
片付けをした後にご褒美を与えるシステムを作ると、モチベーションを持って取り組めるようになります。シールやスタンプを集めたら「おやつ2倍」などの特別なご褒美があると、さらなるモチベーションにつながりそうですね。
- 片付け後の楽しい時間を用意する
片付けが終わったら一緒に遊ぶ時間を設けると、片付けを終わらせることで楽しいことが待っていると感じるようになります。
親の声かけを工夫してみよう
片付けを促す際、親の声かけの仕方も重要です。ネガティブな表現を避け、ポジティブな言い方を心がけましょう。
- ポジティブな表現
「片付けなさい!」ではなく、「一緒に片付けてみようか?」と声をかけることで、子どもはプレッシャーを感じずに取り組むことができます。
- 具体的な指示
忙しい中で「そろそろ片付けて!」としか言えないこともあるでしょう。子どもが遊んでいる様子を少しでも見て、「このおもちゃを箱に入れてね」と具体的に指示すると、何をすれば良いか明確になります。
- 優しいトーンで話す
声のトーンも重要です。いきなり語気強めに声をかけてしまうと「怒られそう」と子どもが委縮してしまうことがあるので、優しいトーンで話しかけることで、子どもはリラックスして片付けに取り組めますよ。
まとめ
子どもが片付けを嫌がるのは自然なことですが、親の工夫次第で楽しく片付けをするようになります。この記事で紹介した方法を試して、子どもが自主的に片付けを習慣化できるようサポートしてみてください。まずは親子で一緒に片付けを楽しむことから始め、少しずつ自立した片付けができるよう応援していきましょう。