リビングにキッズスペースを設置することで、子どもを見守りながら家事をしやすくなるので、とくに子どもが小さいうちは、便利でおすすめのレイアウトです。家族のライフスタイルに合わせたキッズスペースを作る際には、広さやレイアウト、デザイン性などを考慮し、安全で使いやすい空間を実現することが大切。この記事では、キッズスペースをリビングに作ることのメリットとデメリット、具体的な方法をご紹介します。
リビングにキッズスペースを設けるメリット
リビングにキッズスペースを設けることには、多くのメリットがあります。いくつか具体的な事例を見てみましょう。
- 子どもの見守りが簡単に: リビングにキッズスペースを設置することで、家事や仕事をしながらでも常に子どもの様子を確認でき、安心して作業を続けられます。例えば、キッチンとリビングが一体化したオープンレイアウトの間取りなら、料理をしながら子どもを見守ることができるので、「子どもの様子がわからない」といった不安から解放されます。
- 片付けの習慣が身につく: キッズスペースを子どもの専用エリアとすることで、おもちゃや絵本を自分で片付ける習慣が自然と身につきやすくなります。お片付けを促すために、色分けされた収納ボックスやおもちゃラックを使用すると、子ども自身が進んで片付けを行うようになりますよ。
- 親子のコミュニケーションが増える: リビングは家族が自然と集まる場所なので、子どもがそこで遊んでいる間に会話や遊びを共有できます。親が子どもと一緒に遊んだり、絵本を読んであげたりすることで、親子の絆が深まります。家族でのゲームタイムや、お絵かきタイムを設けるのもいいですね。
- 将来的に多目的に利用可能: 子どもが成長した後も、キッズスペースを読書コーナーや小さな書斎として利用するなど、多目的に活用できます。成長に応じて、消音マットをはずしたり、仕切りを高いものに変えるなど、フレキシブルにレイアウトを変えることができるので、長期間にわたり快適に過ごせる空間を作りやすいですね。
リビングにキッズスペースを設けるデメリット
一方で、キッズスペースにはいくつかのデメリットもあります。それぞれのデメリットを解消するための工夫についても考えてみましょう。
- リビングのスペースが狭くなる: キッズスペースを設けることで、リビングの他のスペースが狭く感じることがあります。特に都市部のマンションやアパートなど、限られた空間ではそもそも空間を確保するのさえ難しい場合もあるでしょう。スペースの有効活用として、壁に設置できる折りたたみ式のテーブルや椅子を使えるなら、普段は収納しておき、必要な時だけ取り出して使うということもできます。
- 散らかりやすくなる: 子どもに片付けの習慣が身につくまでは、おもちゃや本がスペース外に広がり、リビング全体が乱雑になることがあります。いち早くお片付けを身につけてもらうために、収納家具やボックスにラベルを貼り、子ども自身がどこに何を片付けるか分かるようにするのが効果的です。毎日一定時間を設けて、お片付けタイムを習慣化することもおすすめです。
- 安全対策が必要: 安全なキッズスペースを作るために、転倒防止のクッション材やベビーゲートの設置などの安全対策が必要です。家具の角にコーナーガードをつけたり、コンセントカバーを設置するなど、細かなところまで注意深く確認しましょう。特に赤ちゃんや幼児がいる家庭では、誤飲を防ぐために小さな物を手の届かない場所に保管しましょう。
キッズスペースで失敗しないためのポイント
キッズスペースを成功させるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 場所の選定: リビングのスペースを無駄にせず、有効に活用できる場所を選びましょう。例えば、階段下やソファの前後のスペースなど、生活動線の妨げにならない場所を活用できると良いですね。窓際であれば、自然光を取り入れつつ、子どもが快適に過ごせる環境を作ることもできます。
- 安全対策: 段差をなくし、クッションフロアやラグマットを敷いて転倒を防ぎましょう。また、ハイハイ~よちよち期であれば、ベビーゲートやキッズフェンスを使って、親が子どもの側で見守れない場合の行動範囲を限定することも有効です。家具の配置を考えるときは、視界を遮らないようにすると、親がどこからでも子どもの様子を確認しやすくなりますよ。
- カラーコーディネート: 鮮やかな色のキッズアイテムを使うときは、リビングのインテリアと調和するようにしましょう。淡い色や木目調のインテリアがオススメです。また、テーマカラーを決めて統一感を持たせると、よりおしゃれな空間になります。
- 収納スペースの確保: 子どもが使ったものを片付けやすくするため、適切な収納スペースを設けましょう。子どもが成長しても使えるデザインの収納を選ぶと経済的です。例えば、オープンシェルフを使用することで、見せる収納とするか、カーテンを取り付けて隠す収納とするか選んでみるのも良いでしょう。
- キッズテーブルの設置: 小さなテーブルを設置することで、おもちゃや本をテーブルの上に広げることができ、リビングが散らかりにくくなります。テーブルは子どもの成長に合わせて高さを調整できるものを選ぶと、長く使えます。
- ライフステージに対応した間取り: 子どもが成長しても使い続けられるような間取りにすることが重要です。例えば、キッズスペースを将来的に子ども部屋として利用できるように設計すると良いでしょう。また、収納家具を移動させることで簡単にレイアウトを変更できるようにしておくと便利です。
- 生活動線を意識する: よく使う場所や頻繁に行き来する場所の通路を確保し、生活の動線を邪魔しないようにしましょう。親の動線と子どもの遊び場が交差しないようにすると、日常生活がスムーズに進みます。
- 視線の調整: 子どもが集中できるように、テレビやその他の注意を引きやすいものが視界に入らないようにしましょう。大人が行き来する姿が気になる場合は、視線を遮る仕切りを設けて、こっそり見守ることができるようにすると良いです。
狭いリビングでもキッズスペースを確保する方法
リビングの限られた広さを有効活用しながらキッズスペースを作るための工夫、また、リビング以外で遊び場を確保するための方法をいくつか紹介します。
- デッドスペースの有効活用: ソファの前後や階段下など、普段使わない空間をキッズスペースとして利用しましょう。棚を設置したり、カウンター下に設けるなどの工夫が効果的です。特に階段下の空間が空いているなら、収納スペースとしても活用できますし、機能的な空間作りに役立ちます。
- スキップフロアの導入: 縦の空間を有効活用するスキップフロアを設けることで、秘密基地のような楽しいキッズスペースを作ることができます。高低差を楽しむことで、子どもの冒険心を刺激するスペースとなります。
- 家具での仕切り: 間取りにキッズスペースを設ける余裕がない場合は、ソファや収納棚などの家具を使ってリビングの一部を仕切り、空間を作りましょう。パーテーションやカーテンで簡易的に仕切ることで、空間を分けることも可能です。
- ワークスペースとの兼用: 子ども専用のキッズスペースを設ける余裕がない場合は、大人の作業場所と兼用することでスペースを有効活用できます。例えば、書斎の一部にキッズコーナーを設けることで、親が仕事をしている間に子どもも同じ空間で絵本を読んだり工作をしたりできます。
- 押し入れを秘密基地に作りかえる: 押し入れを秘密基地のような空間に変えることができます。改装可能な場合は中板を取り外して広い空間を作ることができますし、改装しない場合でも1段目を収納場所に、2段目を遊び場にするなどの使い方が可能です。ただし、はしごを使う場合はケガをしないよう注意が必要です。
- テントや天蓋で秘密基地を作る: リビングの一角に子ども用の小型テントを設置したり、天井から天蓋を吊るすことで、簡単に秘密基地のような空間を作れます。柔らかい布でおこもり空間を作りつつ、お互いの気配も感じられる程よい仕切りになります。
- 畳コーナーの設置: 和室の小上がりや畳コーナーがあるなら、遊び場やお昼寝スペース、家事スペースとして多目的に使用できます。畳の自然な香りを味わえるのも良いですね。
まとめ
リビングにキッズスペースを設けることで、子どもの見守りがしやすくなり、家事をしながらも安心して過ごせる環境が整います。子どもの片付け習慣を育み、親子のコミュニケーションも自然と増えるため、家族全体の絆が深まります。一方、スペースが狭くなる、散らかりやすくなるといったデメリットもありますが、家具の配置や収納の工夫で解決が可能です。安全対策やライフステージに合わせた空間づくりを意識することで、長く快適に使えるキッズスペースが実現できます。工夫次第で限られたスペースを有効活用し、家族全員が心地よく過ごせる住まいを目指しましょう。